個人事業主のインターネット光回線は経費になる?開業・通信費・按分・おすすめ回線まで完全解説

料金・補足
当サイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

これからお店を開こうとしている人の多くが、必ず一度は悩む。
インターネット回線は経費になるのか?

美容室、飲食店、クリニック、士業事務所、習い事教室。
今の小規模ビジネスは、ほぼすべてインターネットで動いている。

  • 予約システム
  • キャッシュレス決済
  • POSレジ
  • クラウド会計
  • SNS集客

つまりインターネット回線は、単なる通信ではない。お店のインフラだ。
そして当然ながら、この通信費は多くの場合経費として計上できる。

ただし注意点がある。

自宅兼事務所、家族共用Wi-Fi、スマホとの併用

こうしたケースでは
家事按分(仕事割合の計算)が必要になる。

📌 この記事はこんな人におすすめ

  • これから店舗を開業する予定の人 (美容室・飲食店・クリニック・サロンなど)
  • 自宅兼事務所で仕事を始める個人事業主・フリーランス
  • ネット代を「経費」にしたいが、プライベートとの分け方(按分)が分からない人
  • 「レジや予約システムが止まるトラブル」を絶対に避けたい店舗オーナー
  • 光回線、ホームルーター、ポケットWiFiのどれが自分に合うか迷っている人

この記事では、個人事業主の通信費の経費ルール、家事按分の具体例、通信費の平均、光回線とポケットWiFiの違いを整理し、あなたが自分で判断でき即行動できるようアドバイスする。

浅山
浅山

この記事を書いた人:浅山

現役のWEB・グラフィックデザイナー。10年以上デザイン業界で活動し、国内外のコンペ受賞歴あり。

店舗や事務所のサイト制作に携わる中で、「ネット契約でレジが止まった」「移転時に回線工事が間に合わず営業できない」といったトラブル相談を多数聞いてきた経験から、小規模事業者向けに光回線の情報を初心者でもわかりやすく整理・発信している。

[詳しいプロフィールはこちら]

スポンサーリンク

1. 個人事業主のインターネット通信費の経費割合|仕事と私用の分け方

個人事業主の通信費は
仕事で使っている割合だけ経費になる。

これを家事按分という。

たとえば自宅兼事務所で

  • 仕事利用 60%
  • プライベート 40%

の場合

月6000円の回線費なら、3600円が経費になる。

これは税務的にも一般的な処理だ。
よくある按分の例は次の通り。

状況按分目安
完全店舗100%
自宅兼事務所50〜70%
家族共用Wi-Fi30〜50%

大事なのは合理的に説明できること。

税務署は厳密な数字よりも「なぜこの割合なのか」を見ている。

⚠️ 知っておきたい「家庭用」と「店舗用」の違い

自宅兼事務所なら「家庭用プラン」で問題ありませんが、不特定多数のお客様が来店する店舗(飲食店や美容室など)では注意が必要です。

  • 商用利用の規約: 一部の格安SIM系光回線では、不特定多数へのWi-Fi開放を規約で制限している場合があります。
  • 同時接続数: 家庭用ルーターは数人〜10人程度の接続を想定しています。ランチタイムに客数が一気に増えると、レジや予約システムが通信エラーを起こすリスクがあります。
  • セキュリティ: お客様用Wi-Fiと、お店のPOSレジ・仕事用PCを同じネットワークに繋ぐのは非常に危険です。

結論: お客様にWi-Fiを提供するなら、ゲストポート機能があるルーターや、法人向けサポートがある回線を選ぶのが「プロの店舗管理」です。

スポンサーリンク

2. 個人事業主のインターネット契約と勘定科目の基本

「個人名義の契約でも経費になる?」「仕訳はどうする?」といった、実務上の細かな疑問を整理していく。

インターネット代の勘定科目は「通信費」

個人事業主が仕事で使うインターネット代やWiFiの勘定科目は「通信費」で処理するのが一般的だ。

  • 光回線の月額料金・工事費:通信費
  • ポケットWiFi・ホームルーター:通信費
  • 事務手数料:通信費(または支払手数料)

個人名義の契約でも経費にしてOK

個人事業主のインターネット契約は、必ずしも屋号や法人名義である必要はない。個人名義のまま契約し、個人のクレジットカードで支払っていても、事業で使っている実態があれば「事業主借」という科目を使って正しく経費計上できる。

3. 個人事業主のWi-Fiは経費になる?光回線やホームルーターの扱い

Wi-Fi回線ももちろん経費になる。対象になるものは多い。

  • 光回線
  • ホームルーター
  • モバイルWi-Fi
  • 店舗用Wi-Fi

基本の勘定科目は通信費になる。
たとえば月6000円の光回線なら通信費として経費計上する。

ただし注意点がある。

自宅と兼用の場合は家事按分が必要。

つまり、仕事100%でないなら、
全額経費にはできない。

4. 個人事業主のインターネット経費割合と家事按分の決め方

個人事業主のインターネット按分において、もっとも重要なのは「仕事で使っている時間の客観的な証明」だ。

納得感のある「経費割合」の目安

一般的に個人事業主のインターネット経費割合は、以下の基準で設定されることが多い。

  • 専業のWebクリエイター・デザイナー:60%〜80% (1日の大半を仕事で通信するため、高めの設定が可能)
  • 店舗運営(自宅兼事務所):30%〜50% (接客中などネットを使わない時間も考慮)
  • 副業・週末起業:10%〜20% (平日の夜や休日のみの使用に限定)

WiFiの勘定科目と按分の注意点

WiFiも個人事業主の経費として認められるが、スマホのテザリング機能を利用している場合は注意が必要だ。スマホ料金には「通話料」と「データ通信料」が含まれるため、ネット利用分だけを切り出して按分計算を行うと、より税務署への説得力が増す。

自宅兼事務所の個人事業主は通信費の按分の計算方法

自宅兼事務所の個人事業主は通信費の按分が必要になる。

主な計算方法は3つある。

①面積で按分

仕事スペースの面積で計算する方法。


自宅80㎡
事務所20㎡

なら、
→25%だ。

②使用時間で按分

仕事時間で計算する方法。


仕事8時間
私用16時間

なら、
→33%だ。

③使用用途で按分

利用割合で判断する方法。


仕事70%
私用30%

税務的には
どの方法でも問題ない。

ただし大事なのは毎年同じルールで計算すること。以上の3パターンだ。

個人事業主の通信費按分において、結論からお伝えすると、もっともおすすめなのは「②使用時間按分」または「③使用用途按分」の考え方を組み合わせた、実態に近いルールだ。

逆に、通信費に「①面積按分」を適用するのはあまりおすすめしない。

なぜそのように判断すべきか、それぞれの理由と実務上のポイントを整理した。

1. 通信費に「面積按分」が向かない理由

家賃や電気代(基本料金部分)であれば「面積」は非常に強力な根拠になるが、通信費(インターネット代やスマホ代)の場合、「部屋が広いから通信をたくさん使っている」という理屈が通りにくいからだ。

税務署から見れば、「仕事部屋が家全体の25%だとしても、そこで24時間通信し続けているわけではないですよね?」という疑問が残りやすくなる。

2. おすすめの計算方法:実態ベースのハイブリッド

通信費に関しては、以下の考え方を採用するのがもっとも合理的で、説明も容易だ。

基本は「使用時間」で算出

1週間のうち、どれくらい仕事でネットを使っているかを基準にする。

  • 計算例:
    • 1日8時間 × 週5日 = 40時間
    • 1週間(168時間)に対する割合 ≒ 約24%
    • ざっくりキリ良く 20%〜30% を経費とする。

「使用用途(頻度)」で微調整

Web制作やデザインなど、常に大容量のデータをやり取りする仕事(=仕事での利用密度が高い)であれば、時間の計算にプラスして割合を高めに設定(例:40〜50%)しても認められやすくなる。

3. 判断基準の優先順位(おすすめ順)

順位おすすめの方法特徴・メリット
1位使用時間按分客観的な数字(稼働時間)を根拠にできるため、もっとも無難で説明しやすい。
2位使用用途按分業務内容(Web会議が多い、クラウド納品がメインなど)の実態を反映できる。
3位面積按分通信費に関しては根拠として弱いため、単独での使用は避けるべき。

実務上のアドバイス

「一度決めたルールを継続すること」が何より重要です。

  • スマホ代を分ける場合: 「平日の日中は仕事、夜間と休日はプライベート」という明確な区分けがあるなら、50%(週の半分)といった設定もしばしば使われます。
  • おすすめの運用: 「月〜金の9時-18時は仕事でフル活用している」という前提で、30%〜50%の間で、ご自身の作業実感として「これなら誰に聞かれても自信を持って仕事用だと言える」という数字を定数にするのがベストです。

5. 個人事業主におすすめの光回線とは?小規模事業者が失敗しない選び方

【比較表】個人事業主・店舗に最適な回線タイプはどれ?

自分のビジネススタイルに合わせて、どの回線が「経費」と「利便性」のバランスが良いか比較してみよう。

回線タイプおすすめの業種経費処理のしやすさ安定性・速度特徴
光回線(戸建て/マンション)飲食店・美容室・事務所◎(按分が固定しやすい)★★★★★決済エラーを防ぐなら一択。店舗Wi-Fiとしても最強。
ホームルーター(置くだけWi-Fi)習い事教室・小規模サロン○(コンセントのみ)★★★☆☆工事不可の物件に最適。同時接続数には注意が必要。
モバイルWi-Fi(ポケットWiFi)ノマド・移動販売△(私用との混同注意)★★☆☆☆開業直後の「つなぎ」や、外回りがメインの方向け。
スマホのテザリング副業・週末起業△(明細が複雑になる)★★☆☆☆

基本的には光回線が一番安定する。外出が多くちょっと使いたいときにはモバイルWi-Fiなどを考えると良いだろう。

個人事業主が回線を選ぶとき、重要なのは次の3つ。

①安定性

お店のレジが止まると営業がうまく行かず、売上が止まる。

②サポート

通信トラブルは必ず起きる。
そのときにすぐ復旧できるか。

光回線はサポートが厚い場合が多い。

③店舗Wi-Fi対応

  • 顧客Wi-Fi
  • POS
  • 予約システム

これらを安定して動かせるか。光回線なら業務システムも安心して任せられる。

日本の店舗で多く使われている光回線は主にこの3系統。

  • NTT系光回線
  • au系光回線
  • ソフトバンク系光回線

小規模事業者の場合、このどれか3つのうちの一つを選ぶのが一般的だ。

系統代表的なサービス特徴向いている人
NTT系ドコモ光 / フレッツ光圧倒的な安定性。 全国どこでも引き込みやすく、店舗向けオプション(ギガらくWi-Fi等)が充実。決済エラーを絶対避けたい飲食店・クリニック
KDDI系auひかり独自回線で速度が速い。 NTT系とは別ルートの回線を使うため、混雑に強い。(独自回線とは?)動画配信を行うライブ配信者やクリエイター
ソフトバンク系SoftBank 光スマホセット割が強力。 開通までの「つなぎ」としてWi-Fiを無償貸与してくれる制度がある。開業まで時間がなく、すぐにネットを使いたい人

詳しい比較は、こちらの記事で解説している。

NTT・au・ソフトバンク・ソニー・楽天をキャリア別に個人店舗向けインターネット光回線で比較

6. 個人事業主の通信費の平均はいくら?小規模事業者のリアルな相場

個人事業主の通信費は、だいたい次のくらいが平均になる。

通信サービス月額目安
光回線4000〜6000円
モバイルWi-Fi3000〜5000円
スマホ3000〜8000円

つまり合計すると月7000〜15000円くらいが一般的。

店舗になるとPOSレジ、防犯カメラ、顧客Wi-Fi業務システムが必要になるだろう。

そのため多くの店舗では
光回線を導入するケースが多い。

📝 確定申告で使える「通信費」の仕訳例

通信費を計上する際、帳簿には以下のように記載します。

例:月額6,000円の光回線を、仕事割合60%(家事按分)で支払った場合

借方(科目)金額貸方(科目)備考
通信費3,600円現金(または普通預金)光回線利用料(事業分60%)
事業主貸2,400円プライベート利用分

※「事業主借」や「事業主貸」を使い分けることで、プライベート口座から支払っている場合でも正しく経費化できます。また、導入時の事務手数料や開通工事費も、同様の比率で経費に含めることを忘れないようにしましょう。

7. モバイル(ポケット)WiFiは個人事業主の仕事に使える?メリットと注意点

開業直後は、モバイル(ポケット)WiFiでスタートする人もいる。

メリットは多い。

  • 工事不要
  • すぐ使える
  • 引越しが簡単

しかし注意点もある。

  • 速度が不安定
  • 通信制限
  • 店舗Wi-Fiには弱い

そのためポケットWiFiは開業準備の仮回線として使った方がいいだろう。

そして営業が安定したら光回線に切り替える。これが小規模店舗のおすすめな流れだ。

8. 通信費はどこまで経費になる?個人事業主が計上できる範囲

通信費として経費になるものは多い。

代表的なものは次の通り。

項目経費
光回線
スマホ
ポケットWiFi
固定電話
FAX回線

ただし

完全プライベートの利用は当然経費にならない。

この線引きが家事按分になる。

9. 個人事業主の通信費按分で失敗しないための3つのルール

通信費の按分で失敗しないためのポイントは3つ。

①根拠を説明できる割合にする

50%
60%

など合理的で説明できる数字にする。

②いきなり100%にしない

自宅回線を100%経費
にすると税務署に指摘される可能性がある。

③毎年同じルールで計算する

年度ごとに按分割合を変えると不自然になる。

この3つを守って税務署にツッコまれないようにしよう。

よくある質問:個人事業主のインターネット・WiFi経費

Q:開業前の準備期間にかかったネット代は?

A:「開業費」として計上可能です。契約時の事務手数料や開通工事費も含まれます。

Q:100%経費にできるケースは?

A:店舗専用として契約しており、プライベートのPCやスマホを一切接続していない場合に限ります。少しでも私用で使うなら、1%でも按分するのが無難です。

Q:領収書が出ない場合はどうすればいい?

A:クレジットカードの利用明細や、会員サイトのマイページからダウンロードできる支払い証明書を保管しておきましょう。

失敗しないための「導入・経費計上」チェックリスト

開業準備で忙しい時期でも、これだけ確認しておけば「ネットが繋がらない」「確定申告で困る」という事態を防げます。

① 導入前の確認リスト

  • 提供エリアの確認:希望の回線が店舗住所で開通可能か?
  • 建物の工事許可:賃貸の場合、管理会社やオーナーに穴あけ等の許可を得たか?
  • 解約違約金の確認:今の自宅回線から乗り換える場合、違約金負担キャンペーンがあるか?
  • ゲストWi-Fi機能の有無:お客様にWi-Fiを開放する場合、セキュリティ分離ができるルーターか?

② 確定申告・経費の準備リスト

  • 按分比率の決定:仕事とプライベートの割合を「時間」または「面積」で決めたか?
  • 支払い用カードの整理:なるべく事業用カードで決済するように設定したか?
  • Web明細の保存先確保:紙の請求書が来ない場合、毎月PDFを保存するルールを決めたか?
  • 初期費用の計上:契約事務手数料や工事費も「通信費」に含める準備をしたか?

まとめ:個人店舗のインターネット回線は「経費」以上に重要

以上が経費の計算方法だ。ぜひ参考にしてほしい。

しかし、税金の話よりもっと重要なことがある。回線が止まると営業が止まる。
小さい店舗ほどこの影響は大きい。

  • レジ停止
  • キャッシュレス決済停止
  • 予約システム停止

つまり営業が止まれば、売上が停止と同じだ。

だから個人事業主にとってインターネット回線は単なる通信費ではないだろう。

大事なお店の生命線だ。

それには開業前に光回線選びを失敗しないことが重要になる。
光回線の正しい選び方は、

▶小さい店舗向けインターネット光回線おすすめ比較

詳しくはこちらで解説している。

コメント

浅山(あさやま)

Web制作・デザイン歴10年以上のプロ。 国内外のコンペ受賞歴を持ち、複雑な情報を構造化して伝える専門家。

多くの店舗・企業のITインフラ導入に立ち会ってきた経験から、公式サイトの「小さな文字の規約」まで徹底調査。 営業マンが教えてくれない「小規模事業者のリアルな失敗回避術」を発信中。

大阪在住。趣味は筋トレ。猫と犬が好き。

FOLLOW